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イベント・カンファレンス事例 『KEEP IT REAL:β(キープ イット リアル:ベータ)』
来場者と出展者が共に未来の価値を作り上げる「共創型展示会」の開催

イベント概要

名称

KEEP IT REAL:β (キープ イット リアル :ベータ)

開催期間

3日間

利用会場設備

ホールB(4F)

会場利用イメージ

2022年1月18日〜1月20日の3日間、虎ノ門ヒルズフォーラムでは新たな展示イベントの「プロトタイプ」を体感できる場として、共創型展示会「KEEP IT REAL:β」が開催されました。本イベントは、未来の体験価値の在り方を模索することを目的に、虎ノ門ヒルズフォーラムをはじめ、有志で集まった「EXX LAB」(エックス ラボ)のメンバーによって開催。
ウィズコロナ時代における、リアル空間の価値をいかにして再定義していくのか?
まずは「展示会」という形態に向き合い、そのアップデートを目指したイベントの模様をご紹介します。

イベント背景

新型コロナウイルスの拡大によって多くの企業の活動は制限され、展示会イベントも中止、あるいはオンライン開催への移行を余儀なくされました。
イベントのオンライン化・DX化は業界を変え、大きな利便性をもたらしました。しかし、例えば手触りなど、手に取ってみないと分からない商品や、色味や香り、味わいなど、「リアル空間」でないと伝わらない商品は数多くあるのも事実です。そこで本イベントでは、「リアル空間だからこそ伝わる魅力」を備えた、ものづくり企業25社に参加を呼びかけました。

通常、大型展示会に出展する企業は、商品販路の拡大を大きな目的としています。しかし本イベントは、昨今の市場が変化するスピードの加速、顧客ニーズの細分化、ものづくり企業が直面しやすい専門職人材の不足といった課題にも着目し、販路拡大のためだけではない、新しいイベントのあり方を探ることを軸足に検討をスタート。ブランド戦略や商品戦略、プロダクトデザインといったバリューチェーンの上流工程に貢献する、オンラインや大型展示会とは違う新たな価値を持ったイベントを目指して開催されました。

KEEP IT REALのコンセプトと特長

大型展示会を補完する、都心型共創イベント。

①都心型展示会
展示会といえば都心から少し離れた大型会場というのが一般的ですが、KEEP IT REALは「都心型」というのが一つの大きな特長です。
会社帰りに立ち寄れる場所。だからこそ、普段は展示会に足を運ぶことのないバイヤー“以外”の様々な人を会場に呼び込む事ができる。そして、多様な来場者との出会いにより、プロダクトを進化させ、ブラッシュアップするための場所と定義し、来場者とコミュニケーションを取ることをコンセプトの主軸に置きました。
実際に今回のイベントでは、霞が関に近い虎ノ門という立地特性もあり、官公庁や自治体関係者の来場者もあったり、夕方以降に仕事帰りの来場者が増えたりなど、都心型の利点が発揮されていました。

また、大型展示会の場合、開催タイミングと来場者の属性が限られますが、本イベントは、「小規模の都心型とすることで、タイムリーにターゲットを絞って開催することもできるのでは?」という仮説を立てました。

②共創を促すための「フィードバック重視」型のイベント設計
未完成の商品でも出展できるというのが、本イベントのもう一つの大きな特長です。
来場してほしいターゲットとして、デザイナーやマーケター、ブランディング関係者など、業界も職種も様々な専門家を設定。彼らから、展示した商品に対して、リアルタイムにフィードバックをもらう場としました。
展示会は従来、商品の買い手を探す場ですが、開発段階の商品を展示することで、商品開発のパートナー開拓の場としても位置づけています。ファンとともに商品開発をすることが、何よりも強いエンゲージメントをつくるブランディング施策になり得るように、本イベントも、来場者とともに相互のコミュニケーションから未来の商品価値とブランド価値を共創することを目指しました。

会場づくりのポイント

①対話を生みだす、絶妙なサイズのブース
今回のイベントのために製作された展示ブースは、展示された商品を全方位から囲み、フラットに意見を交わす行動を誘発するために設計されました。着席での商談のようなコミュニケーションではなく、バーカウンターと同じ高さが立ち寄りやすく、会話を弾ませます。また、レンタル可能な組立式とすることで、サスティナビリティにも配慮しました。

②来場者からのアイデア・フィードバックを促すための仕組み
来場者には、設置したカードに展示された商品を見て思いついたことを自由に書き出してもらうよう呼びかけました。ブレインストーミング会議で、誰かのアイデアが呼び水となって、他の人のアイデアを引き出すように、それぞれが感じたことを可視化することで、誰かの新しい考えを引き出しやすい展示を目指しました。来場者が書いたカードに、出展者が更にフィードバックを書き込むなど、想定以上の活用の可能性を感じました。

③リアルだけではなく、オンラインビデオ通話も
当日はディスプレイとカメラを設置し、イベント会場に来ていない地方出展者もオンライン通話で参加できるようにしました。実際にモノづくりの生産現場と繋がれる事で、現地の空気感も感じる事ができ、単に売り場で商品を見るだけとは異なる体験を生み出しました。

④リラックスした雰囲気作りに欠かせなかったDJと音楽
ビジネスイベントにありがちな出展者と来場者という関係性をゆるめ、自由な発言が生まれやすい流れをつくるため、本イベントでは、ピッチイベント、ビジネスイベントでのDJとしても活躍する友光雅臣さんがイベント中にプレイ。音楽があるのと無いのとでは会場の雰囲気が変化することが改めて感じられ、会場全体でコミュニケーションが生まれやすい環境となりました。今回の来場者アンケートでも大変好評だった要素の一つです。

来場者の声

「ショールームの新しい形です。あらゆる店舗の店頭で考えられます!!」

「地方自治体はじめ、発信のツールにできる」

「新しい展示会・イベントのカタチになりうる可能性を感じました」

「出展者と来場者という枠ではなくて、プロダクトを通して一緒に将来をつくりだしていくような、そんなパートナーになれる場だと思いました」

「テーブルの高さがちょうどよく、通常の展示会よりも気軽に出展者に近づくことができ会話しやすい。商品もじっくり見ることができ、スペースのサイズもコンパクトで良かった」

「小規模の展示会には最適な提案だと思います」

「かっちりしすぎず、出展者の方とフランクにお話できるのが良かった。雑談の中から生まれるアイデアを可視化できる仕組みがあれば、より楽しい場になりそう。」

来場者へのアンケート

有効回答数 59件 はい いいえ 無回答 -
Q1. イベントの企画、主催に関わられていますか? 23 35 1 -
Q2. 参加されて、何か可能性を感じられましたか? 47 0 12 -
Q3. ご自身のビジネスやイベントでの活用の可能性はありますか? 35 9 15 -
Q4. マーケティングやブランディングの実証実験に興味はありますか? 40 9 10 -
手伝いたい 朝活興味あり 様子見る 無回答
Q5. EXX LABへのかかわり方 9 16 24 10

主催団体について

今回のイベントは、「体験価値のアップデート」をテーマに、分野を超え連携するグループ「EXX Lab(エックス ラボ)」によるプロトタイピング第一弾という位置づけ。
「EXX LAB」では今後も様々なイベントを企画、実践していく予定です。今回のイベントまたは、今後の活動に興味をお持ちになられた方は、ぜひお問合せください。

イベント概要

イベント名:
「KEEP IT REAL : β」(キープ・イット・リアル <ベータ>)
会  期:
2022年1月18日(火)~20日(木)
会 場:
虎ノ門ヒルズフォーラム 4階「ホールB」
主催者:
EXX LAB(エックス ラボ)  メンバー アルファベット順
  株式会社ATTIQUE
  株式会社ホットスケープ
  SUPER PENGUIN株式会社
  虎ノ門ヒルズフォーラム
協力:
株式会社ビコーズ 株式会社イベントレジスト DJ友光雅臣
EXX LAB 公式HP

出展者リスト

KEEP-IT-REAL来場者リスト

順不同

今回『KEEP IT REAL:β』で使用した展示ブースと会場をセットにした「都心型展示会プラン」を虎ノ門ヒルズフォーラムがご用意しました。

プランについてはこちら(PDF)

都心型 展示会プランのお問合せ先 森ビル株式会社 アカデミーヒルズ運営部フォーラムグループ
お問合せフォーム

EXX LABのお問合せ先 EXX LABは「体験価値のアップデート」をコンセプトに
実験的なプロジェクトを構想し、プロトタイプを生み出していく"実践型ラボ"です。
活動にご興味のある方はお問合せください。

contact@exx-lab.com

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